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労務ウォッチ用語集

労務・社会保険 用語集

労務・社会保険の基本用語を、条文や制度の枠組みに基づいて説明しています。金額・料率など変動しやすい数値は載せていないので、実務判断の前に必ず最新の一次情報をご確認ください。

§136協定(サブロク協定、時間外・休日労働に関する協定)

さぶろくきょうてい

労働基準法第36条に基づく協定です。法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超える時間外労働や休日労働を従業員にさせる場合に必要です。労働者の過半数で組織する労働組合(無ければ過半数代表者)との間で締結し、所轄の労働基準監督署長に届け出ます。36協定の締結・届出は、法定労働時間を超える時間外労働・休日労働をさせるための要件です。ただし、災害等やむを得ない事由による臨時の必要がある場合の労働基準法第33条の定めなど、別の根拠があるときは除きます。時間外労働には罰則付きの上限が設けられています。具体的な時間数や特別条項の要件は法改正の対象になりやすいため、最新の一次情報でご確認ください。

§2就業規則

しゅうぎょうきそく

労働時間・賃金・休日・退職など、労働条件や職場の規律について使用者が定める規則です。労働基準法第89条により、常時10人以上の労働者を使用する事業場は就業規則を作成する義務があります。作成した就業規則は、所轄の労働基準監督署長に届け出なければなりません。変更したときも、同様に届け出なければなりません。作成・変更のときは、過半数労働組合(無ければ労働者の過半数代表者)の意見を聴く必要があります(同法第90条)。その意見を記した書面(意見書)を添えて届け出なければなりません。

§3年次有給休暇(有給休暇)

ねんじゆうきゅうきゅうか

労働基準法第39条に基づく制度です。雇入れの日から6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に、使用者は10労働日の休暇を与えなければなりません。勤続年数に応じて付与日数が加算されます。正社員に限らず、要件を満たせばパートタイマー・アルバイトなど所定労働日数の少ない労働者にも付与されます。その場合、所定労働日数に応じた形で比例付与されます。年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者については、使用者に時季指定義務があります(同条第7項)。原則として、そのうち年5日を労働者ごとに時季を指定して取得させなければなりません。勤続年数ごとの加算日数など、その他の具体的な数値は最新の一次情報でご確認ください。

§4健康保険

けんこうほけん

健康保険法に基づく医療保険制度です(健康保険法第一条)。労働者又はその被扶養者について、労災保険の給付対象となる業務災害以外の病気・けが・死亡・出産に関して保険給付を行います。保険者(制度の運営主体)は、全国健康保険協会と健康保険組合です(同法第四条)。全国健康保険協会は、健康保険組合の組合員でない被保険者の保険を管掌します(同法第五条)。健康保険組合は、その組合員である被保険者の保険を管掌します(同法第六条)。企業等が健康保険組合を独自に設立する場合があります(同法第十一条)。

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被保険者又はその被扶養者が法人の役員であるときは、健康保険の給付に制限があります(同法第五十三条の二)。役員としての業務に起因する疾病・負傷・死亡は、原則として給付対象になりません。ただし、被保険者が5人未満の適用事業所の役員業務で厚生労働省令が定めるものは、対象外になりません。保険料額は、各月につき、標準報酬月額・標準賞与額に保険料率を乗じて算定します(同法第百五十六条)。被保険者と事業主が、原則としてそれぞれ保険料額の2分の1を負担します(同法第百六十一条)。

§5厚生年金保険

こうせいねんきんほけん

厚生年金保険法に基づく公的年金制度で、適用事業所に常用的に使用される70歳未満の従業員等が被保険者となります。老齢・障害・死亡について、国民年金(基礎年金)に上乗せする形で保険給付を行います。保険料は標準報酬月額・標準賞与額に基づいて算定します。事業主と被保険者が折半で負担したうえで、事業主が取りまとめて毎月納付します。

§6雇用保険

こようほけん

雇用保険法に基づく制度です。労働者が失業した場合や雇用の継続が困難な場合等に給付を行い、生活及び雇用の安定と再就職の促進を図ります。給付は、失業等給付(雇用保険法第10条)と育児休業等給付(同法第3条・第3章の2)に大別されます。失業等給付は、求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付の4種類からなります。育児休業等給付には、育児休業給付(出生時育児休業給付金・育児休業給付金)があります。このほか、令和6年法律第26号(令和7年4月1日施行)で創設された出生後休業支援給付・育児時短就業給付もあります。育児休業給付は、令和2年4月施行の改正で失業等給付から別建てとされました。このほか、失業の予防や雇用機会の拡大などの事業もあわせて行います。労働者を雇用する事業は原則として適用事業となり、加入・届出の手続きが必要です。

分野 労働改正の新着を見る出典 厚生労働省「雇用保険制度」(新しいタブ) 確認

§7労災保険(労働者災害補償保険)

ろうさいほけん

労働者災害補償保険法に基づく制度です。労働者の負傷・疾病・障害・死亡に対して、迅速かつ公正な保護を行うための保険給付を行います。給付の原因となる災害には3類型があります(労働者災害補償保険法第1条)。業務上の事由による「業務災害」、通勤による「通勤災害」、複数の事業の負荷を総合評価する「複数業務要因災害」です。複数業務要因災害は、事業主が同一でない二以上の事業に使用される労働者(複数事業労働者)に関する制度です。いずれか一つの事業の業務上の負荷だけでは業務災害と認められない場合に認定されます。令和2年9月施行の改正で追加されました。複数業務要因災害の対象となる疾病は、脳・心臓疾患や精神障害など、省令で定めるものに限られます。それぞれの災害類型に応じて、療養(補償)等給付・休業(補償)等給付などの給付があります。保険料は原則として事業主が全額を負担します。

分野 労働改正の新着を見る出典 厚生労働省「労災補償」(新しいタブ) 確認

§8最低賃金

さいていちんぎん

最低賃金法に基づき国が定める、使用者が労働者に支払わなければならない賃金の最低額です。都道府県ごとに定める地域別最低賃金と、特定の産業について定める特定最低賃金があります。地域別最低賃金は、中央最低賃金審議会が示す改定の目安を踏まえて決定されます。各都道府県の地方最低賃金審議会が調査・審議し、都道府県労働局長が決定・改定するのが通例です。具体的な金額は毎年のように改定されるため、最新の一次情報で必ずご確認ください。

§9解雇予告

かいこよこく

労働基準法第20条に基づく定めです。使用者が労働者を解雇しようとする場合には、少なくとも30日前に予告しなければなりません。予告をしない場合は、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません。同条第2項により、平均賃金を支払った日数分だけ予告の日数を短縮できます。天災事変等でやむを得ず事業の継続が不可能となった場合や、労働者の責めに帰すべき事由による解雇の場合は適用除外です。いずれも、労働基準監督署長の認定を受けたときに限られます。このほか、日雇いや2か月以内の期間雇用の者などは、労働基準法第21条により原則として適用除外です。ただし、一定期間を超えて引き続き使用される場合は、この除外に当たりません。

§10社会保険料

しゃかいほけんりょう

健康保険・厚生年金保険(狭義の社会保険)や雇用保険・労災保険(労働保険)などの保険料の総称です。公的な社会保険制度に加入する事業所・被保険者が納めます。健康保険料・厚生年金保険料は、被保険者の標準報酬月額・標準賞与額に保険料率を乗じて算定します。原則として事業主と被保険者が折半で負担し、事業主が給与から控除して取りまとめて納付します。保険料率は制度ごとに定められ、改定されることがあるため、最新の一次情報でご確認ください。

免責事項

本ページは、一次情報(e-Gov法令API・各省庁の公表資料)をもとに作成した要約です。内容の正確性・最新性を保証するものではありません。個別の適用可否や実務対応は、出典の原文にあたるか、社会保険労務士・弁護士など専門家にご確認ください。収集から掲載までの手順は運営者ページに記載しています。

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